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山手線内側に家を買う マンションが高すぎなら戸建 3階建て狭小住宅の住み心地

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本ブログもこの投稿でついに100記事に到達しました。

今回は100記事到達を記念して、当ブログの看板コンテンツである都心の狭小住宅の住み心地について、まとめ記事を書くことにしました。

本記事をお薦めするのは、東京都心にマイホーム購入を検討している方で、予算的にマンションは難しく、戸建購入を検討している方向けです。

都心に広いマンションを購入出来る予算がある方、あるいは郊外に大きな戸建を購入したい方にはあまりお役にたてないと思います。

目次

マンションは160%の価格上昇率でとても手が届かない!

この2年間に新型コロナウイルス感染拡大という予期せぬ出来事が発生し、日々の生活に多大な影響を与えました。

リモートワークや在宅勤務が浸透し、都心を避けて郊外に広い家を求めて引っ越す人が増加、などという報道もありましたが、データを見れば東京都心の住宅価格は今も右肩上がりに上昇を続けています。

特にマンションの価格上昇は激しく国土交通省が発表している住宅価格指数を見ると、2010年の指数と比較して、2021年秋には160%を超える上昇率でした

南関東圏(東京を含む)の住宅価格指数の変遷(*参照データ:国土交通省ホームページ)

単純に考えれば、2010年で5000万円で購入できたマンションが、2021年では8000万円ないと買えないということになります。

一方で戸建の価格指数を見ますと、2010年からほぼ横ばいの動きを続けていましたが、2018年あたりからは、概ね緩やかな右上がりのカーブを見せているようです。

2021年秋の指数では2010年対比で最大109%となっており、マンションと比べれば戸建の価格上昇率は緩やかなことが分かります。

日本の平均所得はこの10年で105%の伸び率にとどまっており(*国税庁「民間給与実態統計調査」、住宅価格の上昇についていけていませんが、多くの人に手の届かないものになったマンションに比べれば、戸建はまだ可能性があります

都心の戸建と言えば3階建ての狭小住宅

とはいえ、土地価格の高い東京都心部に戸建を買うとなると、潤沢な資産・安定収入のある富裕層でもない限り、広い土地に広い家を買うことは不可能です。

多くの人は、3階建ての狭小住宅に目を向けることになると思います。

一時はペンシルハウスなどと揶揄され、未だにアンチな意見が多い3階建て狭小住宅ですが、よく見かける批判的な意見は次の4点のように思います。

3階建て狭小住宅の代表的なアンチ意見

今まさに家探しをしている方なら、せっかく気に入った物件があっても、ネット上の批判的な口コミが嫌でも目に入ってきて、迷いが生じてしまいますよね。

我が家もマンションから戸建に住み替える際は色々な葛藤がありましたが、約2年半住んでみて、正直良いことづくめです。(勿論欠点はあります。)

ということで、狭小戸建を前向きに検討されている方の参考に、良くある批判的な意見に対して我が家が実感したことを書いていきます。

狭小戸建の住み心地

階段の上り下りは大変?

3階建て住宅は、1階にビルトインガレージを設けるために、広いLDKを2階にするケースが多いと思います。

そうなると、1階から2階、そして2階から3階へと階段を上り下りする機会が非常に多くなります。

フラットなマンションと比べるとそれは不便きわまりない!ということになるのだと思いますが、果たしてそんなに不便でしょうか?

結論から言いますと、

普段の生活においてはマンション時代と比べてそれほど大変になったとは思いません

マンションも2階以上に住んでいれば階段上り下り(エレベーターがメインだとは思いますが)があるでしょうし、マンション入り口から自宅玄関まで距離がある場合もあるでしょう。

スーパーで沢山買物をして1階から2階に上がるのが大変だという声もありますが、階段をワンフロア分上がるくらいで戸建を断念する理由にはならないと思います。

むしろ子供も大人も足腰が鍛えられて良いのではないでしょうか。

老後が心配だという意見はよく分かります。

正直、そんな先のことまで考えていないということになってしまいますが、老後に限らず階段が大きな障害となった時は、バリアフリーの施設やマンション等に住み替えることも含めて検討することになると思います。

一方、狭小住宅の階段の最大のデメリットは、その狭さ故に大型家具・家電の選定や搬入出に実害があることでしょう。

2階のLDKや3階の寝室等に大きな家具・家電を入れたいが、狭い玄関や階段を通すことが物理的に不可能で、搬入そのものを諦めるか、あるいはクレーン車や人力でベランダからつり上げて搬入するという特殊作業代が追加コストとしてかかってきます。

現に我が家も2階に冷蔵庫とソファーを搬入する際は、引越業者さんにクレーン車を手配して貰いました。

また今も洗濯機の買換えで、希望するドラム式洗濯機が搬入可能かどうか、業者さんに下見に来て貰う必要がありました。

こうした弊害は、残念ながら3階建て狭小住宅にはつきものと覚悟しましょう。

但し、これは狭小戸建に限らず、都心の狭小マンションでも同じことが起き得ます。

広さは正義!

郊外の戸建には負けますが、都心の狭小戸建は同価格帯・同エリアのマンションと比べれば居住スペースは大きく確保できます

例えば70㎡のマンションが買える予算であれば、狭小戸建なら90㎡の物件に手が届くかも知れません。

狭小住宅といえど、家族が集まるLDKは16~18畳程度の広さがある物件も多く見られます。

我が家の前のマンションはLDKが19畳+4畳あったのですが、戸建の新居は18.4畳です。

上の画像の通り、見た目も体感的にもほぼ同じくらいの広さと感じます。

強いて言えば、前のマンションは天井高がとても高い造りになっていたため、天井の圧迫感は戸建の方があります。

2階のLDKに加えて、1階と3階にも洋室が3部屋あるので、それぞれ主寝室、書斎兼ゲストルーム、子供部屋と生活スペースを効率良く分けることが出来て快適です。

在宅勤務が浸透した今、夫婦がそれぞれ仕事部屋を確保出来ることは共働き世帯にとってとても便利です

また、友達家族が遊びに来たときなど、子供は別の階の子供部屋で遊ばせ、大人はLDKでおしゃべりを楽しむ、ということが出来てとても快適です。

隣家近すぎ問題

都心の狭小戸建の多くは、隣家とのスペースが殆どなく接近している物件でしょう。

我が家も同様で、とある隣家に至ってはエアコンの室外機が我が家の敷地内にせり出して設置されています。

こういう境界問題は戸建の頭痛の種ではありますが、あまり目くじらを立てずに穏便にすませていれば普段の生活に支障はありません

では、生活音はどうでしょうか?

隣家と密接状態とはいえ、戸建であれば普段の生活音が隣の家の中にまで響き渡ることはまずないと思います

我が家も特に防音加工無しの一般的な建売ですが、室内でピアノを弾いても外に音がひどく漏れることはありません。

かなりの大音量で音楽を聴いても、外まで音が漏れることもありません。

最近の戸建は気密性が高く、生活音の心配はほぼ無く、子育て世帯には強くお薦めできます。

一方、臭いの問題はあります

例えば隣家で揚げ物をしていれば、窓をあけているとその臭いが部屋中に漂ってきてしまいます。

但し、これはマンションでも同じですので、都心に住む以上致し方のない問題と言えるでしょう

戸建は寒い問題!

マンションとの比較で、戸建は寒くて住めないという意見を良く見ます。

我が家もこれについては覚悟していましたが、実際に住んでみると、

最近の戸建は気密性が高く、東京の冬程度であればエアコンや床暖で全く問題無く(電気代、ガス代がとんでもないことにならない程度に)快適に過ごせました

因みに我が家の真冬の光熱費ですが、昨年で最も高い月で23,449円でした。

マンション時代の最も高い月は22,000円くらいだったので、部屋数が増えてエアコンや照明の数が増えたことを考えれば、許容範囲内のコスト増と思います。

エアコンで快適とはいえ、

冬場の1階はとても寒いです。

1階にお風呂がある物件が多いと思うのですが、お風呂場はとても寒いです。

我が家では子供が寒がるので、真冬は浴室暖房を30分ほどかけてから入浴しています。

逆に、夏は1階が涼しいので快適です。

真夏でなければ、1階の洋室はエアコン無しで快適に過ごせます。

一方、最も困るのは真夏の3階です。

3階の室温はサウナかと思うくらいに上昇するため、エアコン無しではもはや命の危険を感じるレベルです。

マンションも真夏は暑いかと思いますが、戸建は真夏の猛烈な太陽を直に浴びていますので、屋根のすぐ下の階の暑さは段違いです。

3階の部屋のエアコン選びの際は、こうしたことも考えて部屋のサイズより一回り大きい機種を選ぶことが大切です!

車がなくても大活躍のビルトインガレージ

3階建て狭小住宅の多くが1階にビルトインガレージが設置されていると思います。

車をお持ちの家庭であればガレージは車庫代が不要なのでとっても便利ですね。

一方、我が家のように車がなくてもガレージは大活躍です。

一番のメリットはストレスフリーの自転車置き場としての活用です。

マンションでは共用スペースの自転車置き場を使うと思いますが、たいがいスペースが不足していて自転車を増やすのにスペースの空き待ちが必要だったり、スペースを確保できても、狭すぎて他人の自転車にぶつかってしまい、出し入れがとても大変だったりするのではと思います。

戸建のガレージはあなたの所有スペースですので、さっと自転車で出入りが可能です。

また、子供が小さいうちは程よい遊び場となりますし、私の場合、筋トレ器具を置いてちょっとしたホームジムとしても活用しています。

さらにたまに感じるメリットとしては、大型家具の組立て等の作業スペースとしてもガレージは便利です。

床はコンクリですので、土のお庭と違ってメンテナンスも掃除も楽です。

洗濯物干しスペースが充実!

狭小住宅なので戸建と言えどベランダが狭い物件が多いと思いますが、これまたマンションと比較すれば大概の物件はかなり洗濯物を干すスペースが広く確保出来ると思います。

家の造りにもよりますが、多くの戸建のベランダは通気性がとても良く、日の当たらない北向きでも通気性の悪いマンションのベランダよりも良く洗濯物が乾くでしょう。

また、2階、3階とベランダが2つあれば、服だけでなく、シーツや布団なども心置きなく干せます。

これは子育て世帯にはとっても嬉しいメリットだと思います。

このように、3階建て狭小住宅の住み心地についてはそれほど大きな問題はなく、むしろ快適だとお薦めできます!

戸建つぶしがきかない問題

狭小戸建は住み替えたいとなっても買い手がつかず、後々売りづらいのでつぶしがきかない、という声を良く聞きます。

確かに面白いように売れるマンションと比べ、買った値段よりも高値で売り飛ばして利益を得ることは難しいと思います。

一方で、相応の値段であれば、今のところは3階建て狭小戸建だからといって売れないということはないと思います。

私が近隣エリアの中古住宅を見ている限りでは、3階建ての中古住宅でもたいていはすぐに売れています。

ごく希に数ヶ月も売れ残っている物件を見かけますが、そういう物件はたいてい近くに大きな道路が建設中だったり、あるいは隣に今にも崩れそうな古屋があったり、といった目に見えるリスクがある物件でした。

確かに木造住宅は資産価値の下落スピードがマンションよりも速いです。

ただし、逆に都心の木造住宅は、その資産価値の殆どが土地にありますので、上物の価値が減っても、土地そのものの価値にはそれほど影響がありません

参考までに、我が家の場合は家の購入価格に占める上物の価格は約20%足らずでした。

某ハウスメーカーではありませんが、駅近の土地にある物件であれば、売却に困るということは無いように思います

家探しの際は、建物よりも、土地重視で評価・検討するのが良いですね。

3階建て狭小住宅は地震に弱い

と、ここまで良いことばかり書いてきましたが、決定的に克服が難しい弱点もあります。

それが地震への耐性です。

最近は免震構造、耐震構造を採用した3階建て住宅もありますが、その分お値段も高くなってしまいます。

またそうした構造をもってしても、より地盤深くに杭がささって巨大なコンクリートの建物を支えているマンションに比べれば、やはり地震には弱いと言わざるを得ません。

3階建てという形状のために、横揺れにはやはり弱いですし、実際に地震を何度か体験しましたが、マンション時代よりも強く揺れを感じます。

(「揺れ」よりも、揺れでドア等が動いて生じる「音」が凄くて驚きましたが…。)

いつ来てもおかしくない大地震に備え、家具は倒れないように固定する等の出来る範囲の防衛策はとりますが、それ以上の対策はあまりないでしょう。

なお、3階建ての場合は構造計算を添付して建築許可を貰わなくてはいけないため、最低限の耐震性能はクリアしています。

過去の大地震の際に大きな被害を受けた住宅の殆どが、この最低限の耐震性能をクリアできていない古い建物だったと言われていますので、あとはいざという時に自分の家が踏ん張ってくれることを祈るのみです。

因みに我が家は耐震等級1という最低レベルの建売です。

耐震については建物だけでなく、地盤の強度と地盤改良工事についても事前に調べることが出来ればより安心と思います。

ということで、都心の3階建て狭小住宅について、約2年半住んだ経験からお薦めポイントとデメリットを紹介させて頂きました。

住めば都と言いますが、実際そうだと思います。

購入を決めたら、あとは他と比べずに、ひたすら我が家に愛を注ぐことが大切ですね。

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この記事を書いた人

都内在住共働き世帯の父。趣味は家事、筋トレ、海外旅行。マイホーム住み替えの体験談から派生した「おうちごと」ブログやってます。

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