ローン控除か 3000万円控除か?

さて、初めのマイホームだった中古マンションを売却し、新築戸建に引っ越すことになった我が家ですが、マンションを売却したときに、そこそこ売却益が発生しました。

幾らくらいあったかと言うと、ざっくり700万円くらいの利益でした。

売却益とは?等の詳しい情報は、「売却益:課税額はいくら?」の記事をお読み下さい。

さて、上のリンクの記事の通り、このままでは

700万円の売却益に対して、約160万円の譲渡所得税が課税されてしまいます

しかしながら、

3000万円特別控除という家を売った時に使える減税措置があります。

これは、

家の売却益(譲渡所得)から最高3000万円を控除することが出来る

というありがたい減税措置です。

つまり、

譲渡利益が3000万円を超えなければ譲渡所得税は無し

ということです。

ところが、ここで気をつけないといけないことがあります。

この減税措置の適用を受けると、新居の購入で組んだ住宅ローンに関する減税措置の恩恵、すなわち住宅ローン控除の適用は受けられません。

つまり、

3000万円控除と住宅ローン控除の両方を同時に使うことは出来ません!

世の中おいしい話なんてありませんね。

ここで我が家は、譲渡利益の3000万円控除を取るか、はたまた住宅ローン控除を取るのか、究極の選択を迫られたのでした

ではそれぞれの減税措置のメリットを金額で比べてみましょう。

目次

3000万円控除と住宅ローン減税のメリット比較

まずは3000万円控除適用時ですが、これは単純に譲渡所得税約160万円がまるまる免除されることになりますので、メリットは160万円となります。

一方、住宅ローン減税ですが、これは細かいルールは色々とあるのですが、我が家の場合は年末のローン残高(最高4000万円まで)x1%相当額が10年間、所得税と住民税から免除されます

(*2019年10月から2020年12月までに成約した家であれば、この減税期間が13年間に延長されます。我が家は残念ながらこの期間外でしたので、減税期間は10年間です。)

我が家の場合、妻と筆者で家の取得額を折半し、それぞれ個別にローンを組んでいます。従い、夫婦それぞれが上述の住宅ローン控除の恩恵を得ることが出来ます

我が家は頭金ゼロでそれぞれ約3500万円の35年ローンを組みました。金利は契約当時で約0.6%。これがずっと続くわけではありませんが、試算はシンプルにしたいのでそのままだったと仮定します。

価格.comで住宅ローン控除のシミュレーションが出来ますので、そこにその他の必要情報を入力すると…

私の減税メリットだけで最大約300万円!!妻も合わせれば600万円!!

これはもう迷わず3000万円控除を諦めて、住宅ローン控除を取るべきですね!

住宅ローン控除のリスク

ですが、一応冷静に考え得るリスクについては受け止めなくてはいけません。(と、不動産会社さんの税務相談で教えて頂きました。)

3000万円控除を適用すれば、その年の譲渡所得税160万円が直ちに確実に減免されます。

一方、住宅ローン控除の場合は向こう10年間にわたって減免される制度のため、以下の可能性があります。

  • 向こう10年間のうちに収入が激減したり、最悪失職する可能性がある=減税メリットが大幅に減る可能性がある
  • 向こう10年間のうちに金利が変動するリスクがある
  • 年末のローン残高の1%相当額の税金が減免されるという仕組み上、一気に繰上げ返済をすると残高が減り、減免額も減ってしまう

ということで、必ずしも先の試算分のメリットが享受出来ると約束されたものではありません。取らぬ狸の…となる可能性があるわけです。

しかしながら、160万円と598万円とで大きな差があるので、我が家はそういったリスクも受け入れつつ、3000万円控除の適用は断念しました!

また住宅ローン控除制度の恩恵を最大限に享受するため、最初の10年間はローンの規定返済額以上の繰上げ返済は一切せず、余剰資金は全て貯金及び投資に回すことにします。

住宅ローン控除の減税メリット試算

参考までに、下記が10年間の減税メリットの試算表です。あくまで金利がずっと変わらないという前提ですが…。

(また厳密には、1年目も少し返済したので減税額はもうちょっと目減りしてました。)

年末残高減税額
1年目70,000,000700,000
2年目68,008,000680,080
3年目66,008,800660,088
4年目64,002,400640,024
5年目61,909,600619,096
6年目59,809,600598,096
7年目57,702,400577,024
8年目55,508,800555,088
9年目53,308,000533,080
10年目51,028,000510,280
合計6,072,856
*夫婦で個別に同額ローンを同条件で組んだ場合です

これはあくまで我が家のケースでの判断ですので、全てのケースでこの判断が正しいとは限りません。

もしこの記事が少しでも皆さんの参考になれば、と思いました。

*Update (2020/12/9):先日、政府が住宅ローン控除の適用範囲を「住居面積が50m2以上」という条件を見直し、「40m2以上」に範囲を広げるとのニュースが出ました。

但し、小規模住宅の場合は投機目的のものを除外するために、減税メリットを受けられる所得制限を設けるなどの措置もありそうです。

また、入居期限についても2022年末まで延長されるようです。

一方、私がもっと注視しているのはこちらのニュース。

住宅ローン減税をめぐっては、ローンの借入金利が低下するなか、毎年の控除額がローンの利息額よりも大きくなる例が見られるとして、会計検査院が問題視している。だが、毎年の控除額を支払利息額までとするなど、制度の抜本的な見直しについては今回は見送り、来年度以降に議論することにした。

朝日新聞デジタル(2020年12月7日記事より)

消費税増税に2020年に始まったいわゆる「サラリーマン増税」。

ただでさえ手取り、手残りが減っているのに加えて、児童手当も特例給付(所得制限を超えても払われる1人あたり一月5,000円の給付)の見直しの検討に加えて、このニュースです。

児童手当なんて要らないですが、住宅ローン減税の控除額見直しだけはやめて頂きたい。



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この記事を書いた人

都内在住共働き世帯の父。趣味は家事、筋トレ、海外旅行。マイホーム住み替えの体験談から派生した「おうちごと」ブログやってます。

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