我が家が購入した建売住宅には天井の点検口がありませんでした。
正確に言うと、1階の床下とユニットバス天井には点検口がありました。
けれども、2階と3階の天井には点検口がありませんでした。
果たしてこの物件買うべきかどうか…。
点検口とは?
天井裏や床下など、普段は見えない家の裏側を点検するための窓のようなものです。
この点検口から中を覗き、配管や配線がきちんとされているかどうか、雨漏り水だまりはないか、等の確認をすることが可能です。
注文住宅と違い、建売住宅は家が建ってしまった状態で購入を決めることが多いと思います。
そうなると、点検口がなければ、床下の基礎部分や天井裏部分がどうなっているのか、確認のしようがないのです。
点検口のない家を買うべきか?
我が家のように点検口のない建売住宅を買うべきかどうか?
もし他に選択肢があって、その家に点検口があるのであれば、私は点検口がある家を買った方が良いと思います。
理由は、点検口をつけていると言うことは、ハウスメーカーがその家に住む住人のことを考えてくれている証ですし、また中を見られることを前提としているため、基礎部分の施工もしっかりしているだろうと推察できます。
実際に、家の契約前に床下や天井裏も目視で施工状態を確認したいところです。
なお、戸建で必要なのは、1階床下、ユニットバスの天井、そして屋根裏を見る天井の点検口の3つです。
ユニットバスについては、換気扇やお風呂場の電気の配線等があるため、点検口が無いものは見たことがありません。
従い、建売住宅の購入の際に気をつけるべきは、
床下と天井の点検口の有無
です。
床下の点検口
幸い、我が家が買った建売物件には床下の点検口はありました。
3階建ての戸建で、お風呂場が1階にある間取りなのですが、床下点検口は脱衣所についていました。
最初に見た時は「床下収納かな?」とぬか喜びしたものです。
蓋を開けてみると…
厚みのある内蓋には断熱材が入っているのでしょうか。
さらに透明なカバーまで丁寧につけてありました。
コンクリートがむき出しのベタ基礎には、青色の水の配管らしきものがきれいに設置されています。
さらにカメラを奥に突っ込んで様子を伺ってみましょう。
小さな点検口からはごく一部しか内部が見えませんが、上の画像左は洗面台の真下に当たります。
洗面台の水とお湯の配管が見えますね。
また、隣の浴室と洗面台の排水管も見えます。
とてもキレイに施工してい頂いているようですが、排水管の上に敷かれている断熱材らしきものがたわんでいるのが気になります。
これは引き渡し時には気づかなかった点です。
もうすぐ2年点検なので、その時に見て貰おうと思います。
このように、
床下の点検口からは、水やお湯の配管、排水管、そして床の断熱材やベタ基礎の様子などが覗けます。
建売物件を検討する際に、床下の様子がこのように綺麗な状態であれば安心ですね。
逆に、作業時の工具や図面が置き去りにされていたり、作業で出たクズなどが放置されているようでは、家の他の部分も雑な工事をされているのでは、疑いたくなります。
天井の点検口
我が家に無かったのが、天井の点検口です。
天井の点検口は、屋根裏の柱や梁などの構造躯体や断熱材の配置状態を確認したり、雨漏りが無いかの確認をしたりします。
家の基礎部分をチェックする床下に比べると、素人目にはその重要度が若干薄らぐ気がしますが、長く住むマイホームですので、長期メンテナンスの観点からも点検口はあった方が良いですね。
実は、家の購入の際に検討した他の建売住宅も、ぱっと内見した際には天井の点検口は見つけられませんでした。
都心の住宅は土地が高い分、建物はローコストで作って庶民にも届く価格に抑えるケースが多いようで、その場合、天井の点検口は必ずしもつけないことが多いのかも知れません。
ホームメーカーの方に天井の点検口が無いことを指摘すると、聞かれて驚いたようなリアクションだったので、あまり気にする人はいないのかも知れません。
有料オプションで点検口をつけることは可能と言われたので、お願いすることにしました。
因みに点検口設置の見積もりは67,500円でした。
見積もりの内訳は以下の通り。
- 大工手間 25,000円
- 壁紙補修 25,000円
- 点検口商材 12,500円
本来であれば、契約前に点検口をつけて貰って状態を確認したいところでしたが、そこは契約後ということで先方が揺らず、仕方なく折れました。
(*契約前にホームインスペクションを入れたい、なんてもってのほか!、というリアクションでした…。)
そして契約後、引き渡し前に点検口を設置して貰いました!
どこにつけたかというと、3階洋室のクローゼットの天井です。
早速、中を覗いてみましょう!
パカッと蓋を開けると、目に飛び込んできたのは「マットエース430」と書かれた断熱材。
これを横にのけて頭を突っ込むと、
天井裏の様子が上の画像のように覗くことができました。
蓋を開けたときに出てきたマットエースが一面に敷き詰められている様子は窺えます。
手抜きされていなくて良かった…。(笑)
残念ながら屋根裏の構造上、ごく一部の様子しか窺えませんが、見えている範囲では雨漏りの様子もありません。
あくまで素人目による印象でしかありませんが、構造躯体の状態も問題ないように思えます。
ということで、結果論ですが、天井の点検口は無いままで契約し、引き渡し後に天井裏を確認したわけですが、特に大きな問題もなくすみました。
ユニットバスの点検口
因みに、ユニットバスの点検口を開けたことはありますか?
たいていの戸建は、ここにテレビアンテナの分配器が配置されています。
我が家の浴室の点検口も開けてみると…
予想通りTVアンテナの分配器がありました。
奥の銀色のダクトは浴室の換気扇につながっています。
カメラをグルッと反対側に向けると、浴室スピーカーが設置されているのが見えました。
他にも浴室の照明や湯沸かし器等の電源コードもまとまっているのが見えますね。
まとめ
建売住宅の購入の際に、点検口の有無は必ず確認しましょう。
床下、天井の点検口がいずれも無い物件の場合、購入は避けた方が良いかも知れません。
天井の点検口については、後付けで設置可能であれば、長期メンテナンスのためにつけた方が良いでしょう。
なお、基礎部分や天井裏などの様子は、契約後に売り主から資料として施工直後の写真を貰えると思います。
最悪はそこで確認が出来ると言えば出来ますのでご安心を。
建売住宅の購入は不安になることもいっぱいですが、買い手の我々が素人である以上、不動産会社、売り主、ハウスメーカーさんを信頼して目をつぶるしかないこともあります。
少しでも我が家の経験が皆さんの参考になれば幸いです!